45274d91.jpg以前から好きな写真家で、
最終日にかけこんだ。



棒状の構造物が落とす影、あるいは壁面。
階段、あるいは丘陵。
走る子ども、あるいは睨みつける大人。

対のモチーフが、何枚もの写真で繰り返されている。

もしかしたらブレッソンは
ひょろりとした棒状の構造物には興味があったけれど、
のっぺりとした壁面には引かれていなかったのかもしれない。
目の前を飛びすぎていく子どもの残像を追うことには執着したけれど
大人の顔なんて、見たくなかったのかもしれない。

だけど、あるものを輝かせるためには、
それとはまったく別のものを隣りに置いてやるのがベストの方法で
それは、光を観るために影を撮る、写真の原理に似ている。