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いい切らない語尾が、うつくしいとおもう。

読んでしばらくは文体に影響をうけた。
いまも受けているかもしれない。
思い出したとたん、容器から出した豆腐みたいに
ふにゃりと文体が、かわってしまう。

文体模写をしようとおもって、気になるところに幾つも付箋をはった。
それくらい、よくて。

本の最初についている、舞台となる通りの地図を、
何度もカクニンしながら読み進める。
長いミステリーを読んでいるときに、
登場人物一覧を参照しながら読むのとは違って、
それは億劫ではなくて
通りの立体図がふわふわと浮かび上がる感じ。